アメリカはここ、クリーブランド。

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親から子へ断ち切りたいジェンダーロール

前回の記事で気が向いたら書きたいなんて言っときながら、さっそくブログ更新してます。
というのも、けっこう真面目でちょっと憂鬱な内容を書いたところ、嬉しいことにいくつか反応をもらいましてね。ワタクシ単純なもんだから、調子付いて一気に書く気が湧いているのであります。
そんなわけで、忘れてしまわないうちに、さっそくまた最近感じた「真面目」なことを書きたいと思います。

先週末の庭の様子。紅葉真っ盛りだったけど、昨日からみぞれが降り、もう冬景色に変わって来てます。

さて、ある日小学2年生の息子とこんなやりとりがありました。
息子「〇〇くんはピンクが好きなんだって。部屋もピンク色なんだって。」
私「それがどうかしたの?」
息子「友達が男の子なのに変だって言うんだよ。」
私「変じゃないよ。男の子だってピンク好きな子いっぱいいるよ。ママがブルー好きでしょ?それって変じゃないよね?それと同じだと思わない?」
息子「うん、そうだよね。僕もそう思う。」

ここでもうお分かりですよね?そう、小学校低学年からすでに刷り込まれてるもの。
「女子はピンクで、男子はピンクじゃない。」という概念。

明らかに息子の友達はなんらかの形でこの既成概念を刷り込まれてるわけですよね。それに疑問をもつ息子。今だに、ちまたではピンクの玩具は女子用に販売されてるし、洋服だって女子用はピンクが多いですから、それはもう自然に刷り込まれるのは当たり前。でも、男の子がピンクを好んでも普通だと言うことは、親が教えないと子供は自然に刷り込まれた既成概念を信じ、これからの多様社会に追いついて行けません。だから私は、あえて「ピンクが好きな男の子もいて自然なのだ。」というメッセージを息子に伝えたわけです。

これも先々週に訪れた近くの公園。

それと同様に、ジェンダーロール(=Gender role 性役割)もそう。子供達が生まれて以来、我が家は私がほぼ主婦をして、夫が働いてます。いわゆる典型的な「女は家、男は仕事」というような古いスタイルを取ってるわけですが、決して「家事・育児は女で、会社勤めは男」というような概念を植え付けようと思ったことはありません。むしろ、そういう典型的な古い形を取っていても、「何が男の仕事で何が女の仕事をいう事はない。得意なことをやれる人が担当してやってるだけ。」と言う事をいろんな会話の中で強調してます。

逆にこう言う風に常に気をつけて子供たちと会話してると、いかにこの世の中まだまだジェンダーロールに対する既成概念が平然とまかり通ってるか気づくものなんです。

特に日本は、まだまだ社会的な女性の地位は低い方だと思います。政治から見ても、現政権では女性の閣僚なんてたったの一人だし、社会にしたって今だに「女子力」とか、いわゆる「女性らしさ」の既成概念がテレビや広告で歌われてるし、男女平等なんて実際帰省するたび肌で感じたことすらありませんから。

投票日は学校が休みだったので、子供達を連れて動物園に行って来ました。真っ赤な日本のもみじが綺麗!

事実、去年11月に発表された男女格差の度合いを示す『グローバル・ジェンダー・ギャップ指数』の結果では、日本はなんと世界144カ国中114位だそうです。しかも、こちらハフポストの記事によると、2016年より順位を落としたというのです。ちなみに、アメリカもそんな順位は高くなく49位。

詳しくは、参考記事を読んでもらいたいんですが、とにかく私が日本を離れた20年前とほとんど変わってないのが日本です。

アメリカでは今週の火曜日、中間選挙がありました。そして、歴史に残る結果でもありました。というのも、史上初女性や少数派(同性愛者、移民、先住民、イスラム教徒など)が多く議員や知事という公職に当選したからです。これは大きな変化です。今アメリカが変わろうとしてる歴史的な瞬間でもありました。

そんな社会的な変化が進む中、自分も子供達に多様性に対応した精神を伝えて行きたいと常々思うのであります。女性であるがゆえ苦労した私たちの世代が次世代にできることは、今だに存在するジェンダーロールの既成概念を断ち切ることだと信じて疑いません。

子供達が観てる子供番組のチャンネル、PBS Kids(アメリカの公共テレビ、教育テレビみたいな局)では、いろんな職業の人たちが子供達にメッセージを伝えるコマーシャルが流れてます。その中で、女性の自動車工学エンジニアが出てくるのですが、車好きの息子がこんなことを言いました。

Wow! She is so cool! (すごい!彼女カッコイイ!)

私も同感したのは言うまでもありません。

【参考記事】

いろいろ考える今日この頃

またしてもご無沙汰でした😅
あっという間に10月になって、もう来週はハロウィン🎃が近づいてますね〜。

さて、しばらくブログをサボってた間いろいろありました。いろいろって言っても大事件とかじゃなんだけど、息子たちの誕生日があったり、サッカーシーズンが終わったり、学校で二者面談あったり。。。

あら、それくらいしかないですね😅
期待させてといてそれかい?って自分ツッコミしてますが、とにかくやっと一息落ち着いたかなという感じです。

実は最近いまいち今までのようにブログが書けません。時間もないのはもちろんだけど、それより書けそうなフリータイムが夜なんで、どうも脳の回転悪くって文章がスラスラ書けないんですね〜🙄

ホントはいろいろネタはあったんですよ。ツイッターで時事ニュースとか追いかけてるんで、それに対して感じた事とか書きたいなって思うけど、うまい具合にまとまりません。この記事も、三回書き直して今記事にしてます。なんなんでしょうね〜。ついに老化現象来たかいな?

とにかく、前置き長くなりましたが、今日は育児を通して最近感じたことを書いてみたいと思います。

というのも、この間息子たちが8歳になって、感慨深く感じると同時にいろいろ考えちゃいました。息子たちは、学校が大好きでとにかく勉強と遊びに充実した毎日を過ごしてます。そんな姿を見るたびに思うんですよね。

彼らは着実に、私が歩んだ道よりはるかに明るくはっきりした道を歩んでるな〜と。それと同時に、自分がもし今の息子たちのように育てられたら、また違った人生だったのかなって思ったりもしてね。

なんとも表現しにくいんだけど、やっぱり自分の人生、決して楽ではなかったんで、きっとそんな風に思うのかもしれません。子供たちには、自分が与えられなかったものを与えたい。彼らが進みたい道のために最善を尽くしたい。そう思う親は私だけではないと思います。

そして着実に自信を身につけ、悠々しく学びを楽しんでる息子たちの姿は、ホントに親として誇りに思うし、どんな将来が待ってるのだろうかとわくわくもするんですね。そして、ああ、こんな風に自分も子供時代を過ごしてたらな〜と羨ましくも思うのであります。

たぶん自分の人生の中で、まだやり切れてない事がたくさんあるんで、もしかしたらそう感じてしまうのかもしれません。今は子供たちをサポートする事で毎日に追われてますから、自分の事は二の次。だからふと過去を振り返り、どうしようもない事を考えちゃうのかもしれません。

もともと自己肯定感の低い人間なので、アメリカ来て20年目になるのに、なんだか全然イケてない自分にやるせない気持ちにも時々なるんですね。

でも自分への期待値を勝手に上げてるのも自分であるから、静かに自分を受け止め肯定して行くしか前に進めません。まあ、そんな風にたまーに押し寄せるネガティブウェーブと付き合いながら、いろいろ考えたりもしております。

あれ?なんか珍しくシリアスな内容になっちゃったかしらん?😳

ってか、結局なにが言いたいのかわからん内容になってしまいましたが、とにかく親になるといろいろ考えちゃうもんなんですね〜😁

それにしても、こちらはちょっと前まで残暑が続いてたのに、急に寒くなってもう寒いったらありゃあしない!

11月と12月は続けて大イベント🦃🎄も押し寄せて来ますので、この2ヶ月は大忙しになりそうですが、また気が向いたらブログを書けるようにしたいと思います。

これからインフルエンザの季節ですので、お互い体調には気をつけましょうね〜😉

 

 

日本人会は誰のため?その弐:桜は日本人の魂

去年の4月、息子と一緒にJANOの桜並木を楽しんだ時の写真。

前回に引き続き、真面目な話題「日本人会」について書いて見たいと思います。

前記事でも触れましたが、ここクリーブランドには公式「日本人会」なるものはひとつしかありません。
それがこれ↓

ノースイーストオハイオ日本人会、通称JANO(Japanese Association of Northeast Ohio)

正式な非営利団体(501(c)3)で、法人会員も個人会員も受け付けてる、一般的に知られている正式「日本人会」とは少し違った形をもつ日本人会かもしれません。というのも、多くの正式な「日本人会」を語る団体は商工会議所みたい形を取り、個人は入会できないことがあるそうです。

とにかく、この団体についての概要を、以下にてウェブサイトから引用しましたのでご参考にどうぞ。

JANOはノースイーストオハイオ日本人会で、日本の文化に興味ある全ての人に開かれています。

JANOはノースイーストオハイオ在住の日本人間の互助・親睦および地域の人たちとの相互理解と交流を目的とにして、1991年に設立された非営利団体(501(c)3)です。 日本の文化に興味ある全ての人に開かれています。 JANOは、地域在住日本人の皆様に役立つ情報の提供、在デトロイト日本国総領事館の協力による出張パスポートサービス、地元アメリカ社会への日本文化紹介、アメリカにいながら日本が味わえる新年会、桜祭りの開催等いろいろな活動を行っております。こうしたイベントでは、クリーブランド日本語補習校、JACL(日系アメリカ市民連盟)とも連携したり、日本人とアメリカ人との交流の場を提供しています。

また、JANOは1996年以来、Cleveland Metroparks Brookside Reservationにおいて、桜植樹活動を続けています。この活動はお世話になっている地域社会への感謝の証として、日本人の心を象徴する桜を植樹し、全ての地域の人たちの憩いの場をつくりたいというJANOの強い思いが込められています。2012年10月より3年間、三井環境基金より助成を受け、Cleveland Metroparksでのさらなる植樹に加え、アクロン市でも桜の植樹を開始し、環境改善のために積極的に貢献する活動を展開しているところです。

モノクロだと凄く神秘的な桜!

さて、実はワタクシ、4、5年前(?たぶん)まで、この団体の会員ではありませんでした。まあ、自分がケチだというのは否定しませんが(笑)、それよりもなによりも正直なところ、入会する必要性を感じなかったんですね。

っていうのもこの団体、太っ腹にも非会員の人でも参加できるイベントもやってましてね。当時の私は、「入会しなくてもイベントに参加できるなら別に会員にならなくても良いか」ってな感じで、非営利団体がどんな目的でどのようなシステムで運営されてるのか、そんなことまで深く考えていませんでした。

でも今仲良くしてくれる友人の多くは、この団体のイベント経由で知り合ったり、親切に個人的に紹介してもらった人ばかり。特に個人的に紹介するというのは、完全な善意からです。そう、ボランティアで、しかも善意でお世話になってるにも関わらず、当時の自分はその辺が全くピンと来なかった人だったんですね。

そして、この団体でボランティアをしてる人たちと仲良くなるにつれ、なんとなく入会したくなって入会したわけです。お友達が頑張ってボランティアしてるし、なんか自分も会員になってもっと仲良くなりたいみたいな、そんな軽い気持ちでした。ところが、入会したにも関わらず、ケチなワタクシ、なんとなくまだモヤモヤしてたんですね。しかもつい最近まで!

っていうのも、会費の一部は日本語補習校へ行きます。うちの息子たちは、日本語を全く話さないので、補習校に行くわけでもないし、出会いだってここに入らなくても見つかるわけで、お金を出す意味ってなんだろうと疑問に思ってました。お金を出して得るもの、いわゆる対価について、おそらく多くの人がお金を出す時考える普通の事だと思います。

そんなことをモヤモヤしながら考えてた時、ボランティアをしてる友人からこんな事を聞いたのでした。

ソメイヨシノだけの桜並木はクリーブランドだけ

あの有名なワシントンDCの桜でさえも、なんと八重桜や別種の桜が混ざっていて、完全なソメイヨシノだけの桜並木はクリーブランドだけなんだそうです!

私はその友人の言葉にハッとさせられたんですね。JANOの皆さんが1995年から植え続けてるあの桜並木は、そんなすごいレガシーがあったのかって。しかも、それを実現させてるのは、団体を運営してるボランティアの方々だって!まるであたかも夢から覚めたかのように、私はこの「桜並木の事実」に大きく心を揺さぶられたのでした。そして、そこでやっと私がずっと心にあったモヤモヤが一気に消えてしまったのです。

会費と考えず、これはドネーションなのだと。
この凄いレガシーを後世に残すためのドネーションなのだ!

そう思いはじめたら、なんだか凄く嬉しくなりましてね。ああ、こんな凄いレガシーの一部に自分も参加できるなんて、なんか気持ちいい!って。そんな風に一人で盛り上がってたわけです。

そんなわけで、今年もまたJANOの会員になりました。この週末には、久しぶりに新年会にも参加してきて、すっかり仲良しになったボランティアをしてる友人たちと楽しいひと時を過ごして来ました。

桜は、どんな境遇にある日本人でも共通して、愛おしく感じる日本人の魂だと思います。桜の花を見て心が和み、日本人としてアイデンティティを確認する。それがいかに日本から離れて暮らして生きてる私たちにとって大事なものか。そして、いつか私の子ども達、そして孫達が桜を眺めながら、ここに生きた日本人たちの足跡を体感してもらえたらな〜と。私は米国生活20年目にして、やっと心の底から思えることが出来ました。

最後になりましたが、JANOの植樹活動についての記事を載せておきます。
入会するか躊躇している方がいらっしゃいましたら、ぜひご一読くだされー。

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