実は約1ヶ月前(4月10日後)に、この記事を書きかけてすっかり公開するのを忘れてました😅 それなので、今更ながら少し編集して公開したいと思います。以下その記事です。


日本ではもうすでに桜の開花が西日本では終わった時期ですが、こちらではやっと春が来た!と言う感じです。庭には水仙やヒヤシンスが咲き乱れ、花粉もぶんぶん飛び出して😅、マダニもわらわら出て来てるくらい春!

そんな中、この週末(4月9日)は春のキリスト教の大イベント「復活祭」(Easter)があり、学校は金曜から月曜まで4連休でした。その前の週は春休みで1週間休みだったんですよ。たったの1週間なので、短いバケーションを取り旅行する人もいれば、ゆっくり家で過ごす人など様々。

我が家は春休み中はずっと引きこもりだったんです。というのも、休み始まるちょっと前から、娘が風邪を引き、私も同じ風邪を引き、そして春休み途中回復したかと思ったら、息子が違う風邪を持ってきて、結局どこにも行くこともなく、家で療養だけする春休みだったんですね。

そして、家族が集まる復活祭にはやっと皆が完全復帰して、なんとか無事大イベントが終わらせることができました。

実は、4連休最終日にあるイベントに参加してきました。その事をちょっと書きたいと思います。

このイベント、「復活祭」(Easter)でよく行われるEaster Egg Huntというものなんです。一般に教会や地域コミュニティセンターで開催され、プラスチック製卵にお菓子が詰め込まれ、庭いったいにそれを隠し、子供達がその卵を探すという内容です。色とりどりの卵にお菓子が食べられる!っていうもんだから、子供達は大喜びする楽しいイベントなんですね。

息子達が幼児時代にツインズクラブという団体に入ってたのでよく参加したものでした。でも、娘が生まれてからは、ツインズクラブを脱退したのもあり、全くそういった機会がなく、そうこうしてるうちにパンデミックにもなり、ずっと参加する機会を逃してたんです。

今回参加したイベントは、大きな教会やコミュニティ主催のものではありませんでした。なんと個人が主催したもの。しかも、スクールバスの運転手さん二人が、自費で主催したものでした。

このスクールバスの運転手さん達。我が家を含む25家族を回るバスルートの運転手さんで、朝の運転手さんと午後の運転手さんそれぞれが担当してます。毎日暖かく挨拶してくれるとても素敵な運転手さん。まさかこんな素敵なイベントまで主催してくれるなんて、想像も期待もしてなかったので、最初その話を聞いた時は、正直半信半疑だったんですね。

その理由は、息子達が小学校に通ってた時のスクールバスの運転手さん達は、そう言う事をする人達ではなかったからです。一般的に、そういった仕事以外のことをする必要がないわけだし、公職とはいえそれを社会から期待されてるわけでもありません。その辺は、すっぱり線引きしてあるのが、ここアメリカです。

ということで、今回イベントを主催してくれた運転手さん達は、完全なる「善意」からやってる事でした。つまり、彼らが子供たちを喜ばせたい!という一心で開催したわけです。

このイベントを思いつき、主に計画をして実行したのが午後のバスの運転手さんです。彼女は60代のお孫さんも数人いる方。子供達が大好きで、スクールバスの運転手を楽しんでやってる方。とてもユーモアに溢れ、子供達が楽しくスクールバスで過ごせるように、音楽をかけて一緒に歌ったり、時には算数ゲームをして、子供達にキャンディを配ったり。とにかく、子供達のために一生懸命になる素敵な方なんです。

ちなみに余談ですが、実はうちの娘、学校がはじまったばかりの去年秋に苦い経験をしたことあるんです。この運転手さんが、初日に間違ってうちの娘を我が家前で下ろさずに、そのまま通り過ぎて行ってしまい、30分後に帰宅したというハプニングがありました。運転手さんは凄く申し訳なさそうに誤ってきて、一方娘は「もうバスなんか乗らない!」って涙ながら駄々をこねたんですね。

結局はそこで諦めずに、運転手さんにもチャンスを与え、娘にも挑戦させたんですが、やっぱりそれでよかったなあと改めて思いました。この世の中、誰でも間違いはします。でもそこで相手を許し、次のチャンスを与え、自身も挑戦し続けることこそ、良い結果に繋がることがある。まさに、そういう教訓を覚えた出来事だったわけですね。

そして、今回のエッグハントという楽しいイベント。当然ながら予想通り、子供達は楽しいひと時を過ごしました。そして、私も含め多くの参加した親御さん達も楽しいひと時を過ごせたわけです。

あとで話を運転手さん達から聞いたのですが、親御さん数人がボランティアで彼らのお手伝いを申し出たのだそう。実は私もボランティアで、エッグハント用の卵数十個と飲み物を提供しました。同じように、みんなで盛り上げよう!という精神を持つ親御さん達の存在と、コミュニティがひとつになってるというのを目の前に、なんだか表現し難い嬉しさでいっぱいになりました。

こんな暖かい人たちと出会う度、私はいつも幸せな気分になるんです。そして、アメリカがますます好きになるんですね。私もあんな風に暖かい人間になりたい!とインスパイアされるんです。

我が家の子供達が通う学校区は、決してマイノリティが多い学校区ではありません。マイノリティ、つまり私を含むアジア人や黒人と言った有色人種のことですが、街を見てもクリーブランド市やその周辺の郊外に比べて、白人が圧倒的に人口指数を占めてます。

政治的な観点から言っても、保守派が多い地域です。私が最近ボランティアをしてる学校のPTO(日本ではPTAという言い方が一般ですね)でも、私以外のメンバーは皆白人です。

コロナパンデミックによりアジア人に対する差別が注目されたのは、ほんの1、2年前の最近ですし、極右団体による有色人種への風当たりの悪さは前大統領のおかげですっかり脳裏に焼きついてるため、自然と保守的な地域での心構えというか、マインドセットが私の中で決まってました。

今回率先してエッグハントを主催した運転手さんは、黒人のおばちゃんです。彼女を手伝った朝担当の運転手さんは白人のおじさん。参加した親御さんの中には、中国系の家族、ヒスパニック系の家族も含まれ、予想外にも比較的ダイバーシティに富んでいたんです。

そして、運転手さん達の優しさに包まれたコミュニティ。自分が今まで持っていたバイアスが一気崩れた瞬間でもありました。たとえ2件先の家では前大統領支持の旗が掲げられてるような保守が多い街でも、マイノリティを受け入れる暖かい人たちが存在するのだと。。。つまり、文化的にも社会的にも逆行する今アメリカであっても、大きな希望が存在すると気づいた出来事だったんですね。

だから、私もマイノリティの一人として、この地で彼らと共にポジティブな風を一緒に吹かせようと決心しました。将来を担うこれからの子供達のために、私も積極的にコミュニティに貢献して行きたいです😊