去年の4月、息子と一緒にJANOの桜並木を楽しんだ時の写真。
前回に引き続き、真面目な話題「日本人会」について書いて見たいと思います。
前記事でも触れましたが、ここクリーブランドには公式「日本人会」なるものはひとつしかありません。
それがこれ↓
正式な非営利団体(501(c)3)で、法人会員も個人会員も受け付けてる、一般的に知られている正式「日本人会」とは少し違った形をもつ日本人会かもしれません。というのも、多くの正式な「日本人会」を語る団体は商工会議所みたい形を取り、個人は入会できないことがあるそうです。
とにかく、この団体についての概要を、以下にてウェブサイトから引用しましたのでご参考にどうぞ。
JANOはノースイーストオハイオ日本人会で、日本の文化に興味ある全ての人に開かれています。
JANOはノースイーストオハイオ在住の日本人間の互助・親睦および地域の人たちとの相互理解と交流を目的とにして、1991年に設立された非営利団体(501(c)3)です。 日本の文化に興味ある全ての人に開かれています。 JANOは、地域在住日本人の皆様に役立つ情報の提供、在デトロイト日本国総領事館の協力による出張パスポートサービス、地元アメリカ社会への日本文化紹介、アメリカにいながら日本が味わえる新年会、桜祭りの開催等いろいろな活動を行っております。こうしたイベントでは、クリーブランド日本語補習校、JACL(日系アメリカ市民連盟)とも連携したり、日本人とアメリカ人との交流の場を提供しています。
また、JANOは1996年以来、Cleveland Metroparks Brookside Reservationにおいて、桜植樹活動を続けています。この活動はお世話になっている地域社会への感謝の証として、日本人の心を象徴する桜を植樹し、全ての地域の人たちの憩いの場をつくりたいというJANOの強い思いが込められています。2012年10月より3年間、三井環境基金より助成を受け、Cleveland Metroparksでのさらなる植樹に加え、アクロン市でも桜の植樹を開始し、環境改善のために積極的に貢献する活動を展開しているところです。
モノクロだと凄く神秘的な桜!
さて、実はワタクシ、4、5年前(?たぶん)まで、この団体の会員ではありませんでした。まあ、自分がケチだというのは否定しませんが(笑)、それよりもなによりも正直なところ、入会する必要性を感じなかったんですね。
っていうのもこの団体、太っ腹にも非会員の人でも参加できるイベントもやってましてね。当時の私は、「入会しなくてもイベントに参加できるなら別に会員にならなくても良いか」ってな感じで、非営利団体がどんな目的でどのようなシステムで運営されてるのか、そんなことまで深く考えていませんでした。
でも今仲良くしてくれる友人の多くは、この団体のイベント経由で知り合ったり、親切に個人的に紹介してもらった人ばかり。特に個人的に紹介するというのは、完全な善意からです。そう、ボランティアで、しかも善意でお世話になってるにも関わらず、当時の自分はその辺が全くピンと来なかった人だったんですね。
そして、この団体でボランティアをしてる人たちと仲良くなるにつれ、なんとなく入会したくなって入会したわけです。お友達が頑張ってボランティアしてるし、なんか自分も会員になってもっと仲良くなりたいみたいな、そんな軽い気持ちでした。ところが、入会したにも関わらず、ケチなワタクシ、なんとなくまだモヤモヤしてたんですね。しかもつい最近まで!
っていうのも、会費の一部は日本語補習校へ行きます。うちの息子たちは、日本語を全く話さないので、補習校に行くわけでもないし、出会いだってここに入らなくても見つかるわけで、お金を出す意味ってなんだろうと疑問に思ってました。お金を出して得るもの、いわゆる対価について、おそらく多くの人がお金を出す時考える普通の事だと思います。
そんなことをモヤモヤしながら考えてた時、ボランティアをしてる友人からこんな事を聞いたのでした。
ソメイヨシノだけの桜並木はクリーブランドだけ
あの有名なワシントンDCの桜でさえも、なんと八重桜や別種の桜が混ざっていて、完全なソメイヨシノだけの桜並木はクリーブランドだけなんだそうです!
私はその友人の言葉にハッとさせられたんですね。JANOの皆さんが1995年から植え続けてるあの桜並木は、そんなすごいレガシーがあったのかって。しかも、それを実現させてるのは、団体を運営してるボランティアの方々だって!まるであたかも夢から覚めたかのように、私はこの「桜並木の事実」に大きく心を揺さぶられたのでした。そして、そこでやっと私がずっと心にあったモヤモヤが一気に消えてしまったのです。
会費と考えず、これはドネーションなのだと。
この凄いレガシーを後世に残すためのドネーションなのだ!
そう思いはじめたら、なんだか凄く嬉しくなりましてね。ああ、こんな凄いレガシーの一部に自分も参加できるなんて、なんか気持ちいい!って。そんな風に一人で盛り上がってたわけです。
そんなわけで、今年もまたJANOの会員になりました。この週末には、久しぶりに新年会にも参加してきて、すっかり仲良しになったボランティアをしてる友人たちと楽しいひと時を過ごして来ました。
桜は、どんな境遇にある日本人でも共通して、愛おしく感じる日本人の魂だと思います。桜の花を見て心が和み、日本人としてアイデンティティを確認する。それがいかに日本から離れて暮らして生きてる私たちにとって大事なものか。そして、いつか私の子ども達、そして孫達が桜を眺めながら、ここに生きた日本人たちの足跡を体感してもらえたらな〜と。私は米国生活20年目にして、やっと心の底から思えることが出来ました。
最後になりましたが、JANOの植樹活動についての記事を載せておきます。
入会するか躊躇している方がいらっしゃいましたら、ぜひご一読くだされー。
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