親から子へ断ち切りたいジェンダーロール

前回の記事で気が向いたら書きたいなんて言っときながら、さっそくブログ更新してます。
というのも、けっこう真面目でちょっと憂鬱な内容を書いたところ、嬉しいことにいくつか反応をもらいましてね。ワタクシ単純なもんだから、調子付いて一気に書く気が湧いているのであります。
そんなわけで、忘れてしまわないうちに、さっそくまた最近感じた「真面目」なことを書きたいと思います。

先週末の庭の様子。紅葉真っ盛りだったけど、昨日からみぞれが降り、もう冬景色に変わって来てます。
さて、ある日小学2年生の息子とこんなやりとりがありました。
息子「〇〇くんはピンクが好きなんだって。部屋もピンク色なんだって。」
私「それがどうかしたの?」
息子「友達が男の子なのに変だって言うんだよ。」
私「変じゃないよ。男の子だってピンク好きな子いっぱいいるよ。ママがブルー好きでしょ?それって変じゃないよね?それと同じだと思わない?」
息子「うん、そうだよね。僕もそう思う。」

ここでもうお分かりですよね?そう、小学校低学年からすでに刷り込まれてるもの。
「女子はピンクで、男子はピンクじゃない。」という概念。

明らかに息子の友達はなんらかの形でこの既成概念を刷り込まれてるわけですよね。それに疑問をもつ息子。今だに、ちまたではピンクの玩具は女子用に販売されてるし、洋服だって女子用はピンクが多いですから、それはもう自然に刷り込まれるのは当たり前。でも、男の子がピンクを好んでも普通だと言うことは、親が教えないと子供は自然に刷り込まれた既成概念を信じ、これからの多様社会に追いついて行けません。だから私は、あえて「ピンクが好きな男の子もいて自然なのだ。」というメッセージを息子に伝えたわけです。

これも先々週に訪れた近くの公園。
それと同様に、ジェンダーロール(=Gender role 性役割)もそう。子供達が生まれて以来、我が家は私がほぼ主婦をして、夫が働いてます。いわゆる典型的な「女は家、男は仕事」というような古いスタイルを取ってるわけですが、決して「家事・育児は女で、会社勤めは男」というような概念を植え付けようと思ったことはありません。むしろ、そういう典型的な古い形を取っていても、「何が男の仕事で何が女の仕事をいう事はない。得意なことをやれる人が担当してやってるだけ。」と言う事をいろんな会話の中で強調してます。

逆にこう言う風に常に気をつけて子供たちと会話してると、いかにこの世の中まだまだジェンダーロールに対する既成概念が平然とまかり通ってるか気づくものなんです。

特に日本は、まだまだ社会的な女性の地位は低い方だと思います。政治から見ても、現政権では女性の閣僚なんてたったの一人だし、社会にしたって今だに「女子力」とか、いわゆる「女性らしさ」の既成概念がテレビや広告で歌われてるし、男女平等なんて実際帰省するたび肌で感じたことすらありませんから。

投票日は学校が休みだったので、子供達を連れて動物園に行って来ました。真っ赤な日本のもみじが綺麗!
事実、去年11月に発表された男女格差の度合いを示す『グローバル・ジェンダー・ギャップ指数』の結果では、日本はなんと世界144カ国中114位だそうです。しかも、こちらハフポストの記事によると、2016年より順位を落としたというのです。ちなみに、アメリカもそんな順位は高くなく49位。

詳しくは、参考記事を読んでもらいたいんですが、とにかく私が日本を離れた20年前とほとんど変わってないのが日本です。

アメリカでは今週の火曜日、中間選挙がありました。そして、歴史に残る結果でもありました。というのも、史上初女性や少数派(同性愛者、移民、先住民、イスラム教徒など)が多く議員や知事という公職に当選したからです。これは大きな変化です。今アメリカが変わろうとしてる歴史的な瞬間でもありました。

そんな社会的な変化が進む中、自分も子供達に多様性に対応した精神を伝えて行きたいと常々思うのであります。女性であるがゆえ苦労した私たちの世代が次世代にできることは、今だに存在するジェンダーロールの既成概念を断ち切ることだと信じて疑いません。

子供達が観てる子供番組のチャンネル、PBS Kids(アメリカの公共テレビ、教育テレビみたいな局)では、いろんな職業の人たちが子供達にメッセージを伝えるコマーシャルが流れてます。その中で、女性の自動車工学エンジニアが出てくるのですが、車好きの息子がこんなことを言いました。

Wow! She is so cool! (すごい!彼女カッコイイ!)

私も同感したのは言うまでもありません。

【参考記事】