今日はマーティン・ルーサー・キング・Jr.の日です。アメリカの歴史を大きく変えた人、キング牧師の生誕を祝っての祝日なのは、アメリカに住んでいる人ならご存知の通りでしょう。最近キング牧師関連の映画「グローリー/明日への行進」(原題:Selma)を観て、改めて彼の功績を深く考えさせられました。そんなわけで、少しお堅いテーマですが、ちょっとだけ政治関連の話題を書いてみたいと思います。
まず、この映画についてちらっとメモりますが、一言で言ってちょっと長いけど、全体的によく出来た映画だと思いました。実際の彼の人間性とか活動においてはいろんな諸説もあるんで、この映画も公開当時は信憑性に欠けるとか言ってメディア上で議論になりましたね。でも、アメリカで公民権運動があり、彼の指導の元に歴史が大きく動かされたという事実は変わらず、アメリカの歴史を簡単に学ぶには良い教材になるかなって思いました。
さて、この公民権運動。日本に住んでる人たちにとっては、ほとんど馴染み無いアメリカの歴史のひとつかと思います。日本にいた時は、私もあまり深く考えたことはありませんでした。人種差別や女性差別などに理不尽さを感じて、行き辛ささえ感じてたはいたもの、選挙権が当然のように与えれた自身の立場に何の疑いも持たず、逆に無関心で一度も投票なんかしようとも思いませんでした。まあ、日本の政治家に対する不信感が多かったのもあるし、一人ひとりの無力さを感じてたのもありますがね。
でも、アメリカに来て長く住んでみて、国民一人ひとりの影響力を実際目にして肌で感じて、私の中で段々と社会とか政治とかそんなものに関心が熱くなっていったんですね。政治っていうと堅い話題だし、たいてい難しい言葉の羅列で、その辺のアメリカ人でさえもあまり普通の話題には出しませんよね。ましてや、外国人の私たちは尚更、アメリカは住んでるだけで母国とまで言えないわけで、当然あまりアメリカの政治事情とかに興味は薄れるものです。だから、ほとんどの在米日本人は今あるアメリカの情勢にあまり興味がないかもしれません。特に自分でこの国に憧れて来た人以外は、たぶんそういったスタンスの方が多いのではと思う。あ、でもかなり偏った見方だったら、突っ込んでくだされ。私が観察する限りなので、実際は違うよー!っていう意見は全然ありだと思うし。
とにかく、もしこの先この国で骨を埋める覚悟があるなら、今年の大統領選にもっと関心を向けて欲しいなって思ったのでした。いや、そんな覚悟なんぞなくても関心を少しでも向けて欲しいなって。とはいえ、アメリカ国籍を取った人たち以外は投票できないから関心を持っても意味がない的な思いはあるかもしれませんね。だけど、子を産みここで育てている限り、アメリカがどの方向に進んでいくのか、未来を担う子供達に大きな影響を与えるのは周知の通りです。
だから、お堅い話好きな理屈臭い人間に思われるかもしれないけど、ここであえて今年の大統領選に目が離せない!って書いてみたのでした。悲観的な政治家がメディアの注目を浴び、ナショナリズム的な流れさえ感じるのは、アメリカの楽観主義を信じて止まない自分は、最近大きな恐怖を覚えるわけですよ。やっぱりあの人が大統領になったら、ヤバイでしょ?みたいな。。。まあ、ある意味あの人のおかげで、逆に政治に目を向ける人もいるかもしれませんが、政治はパフォーマンスじゃあないですからね。
最後になりましたが、アメリカ大統領選に関する記事のリンク貼っておきます。けっこう概要がわかって面白いですよ。
- アメリカはドナルド・トランプ氏に屈するのか? 大統領選は世界が見守る問題だ。—ハフィントンポストより
- 恐怖心からアメリカ人がトランプを選ぶ悪夢—東洋経済オンラインより
- 「コーク一族」米大統領選の命運を握る大富豪ファミリーの正体 —現代ビジネスより
- 米大統領選 共和党最有力候補マルコ・ルビオとは? —ハフィントンポストより
- 焦点:支持率低迷の共和党ルビオ氏、初戦アイオワ州が正念場 —ロイターより
- ヒラリー・クリントンによって対IS戦略はどう変わるのか? —ハフィントンポストより
- ヒラリーと民主党を救った社会主義者サンダース —ニューズウィークジャパンより
- 予備選では、なぜ極端な候補が先行するのか —ニューズウィークジャパンより