ミルク(原題: “Milk“)
アカデミー賞を受賞した作品で、ゲイコミュニティにおけるキング牧師とも詠われる活動家、ハーヴィー・ミルクの伝記映画です。以下eiga.comよりストーリーを引用。
同性愛者であることを公表した上で、米国史上初めて公職に就いた政治家ハービー・ミルクの半生を描いた伝記ドラマ。1970年代のサンフランシスコ。生来の人柄でゲイやヒッピーたちに慕われる同性愛者のミルクは、マイノリティに対する権利と機会の平等を求め、世間の差別や偏見と戦いながら市制執行委員会の選挙に立候補する。第81回アカデミー賞では、主演男優賞(ショーン・ペン)、オリジナル脚本賞を受賞。監督は「エレファント」のガス・バン・サント。― eiga.com 『ミルク:映画情報』より
ひとことで言うと「5つ☆な映画」と言えましょうか。アカデミー賞主演男優賞を取るだけあって、ショーン・ペンの演技はやっぱり素晴らしかった。でも演技やストーリー構成だけじゃなくて、ハーヴィーという偉人を生んだアメリカ歴史に感嘆もしたり。いや本当の意味でこの人は、アメリカに革命を起したのだなと思いました。一方でまだまだゲイに対する偏見と差別は存続し、三十年以上経った今でも彼らの闘いは続いてるのだなと。アメリカ在住者なら周知のとおり、ゲイコミュニティはとても身近なところにあります。私の近所でもレインボーフラッグ(虹色の旗=同性愛のシンボル)を掲げた家をよく見かけるくらい。つい最近では、同性愛者の婚姻を認める法律が可決された州が続々出ましたが、今年5月カリフォル二ア州ではそれを覆す判決が最高裁で認められました。なんという皮肉な話でしょうね。アメリカ史上はじめて同性愛者の公職人を生んだ州は、同性婚を禁止する州になってしまうなんて。ちなみにオハイオも依然として同性婚を禁止しております。
ところで、たまたま見つけたこちらのレビューが印象的だったのでちょいと引用。
アメリカという国は同性を愛する自由もあれば、それと同じ分量で同性を愛する自由を認めない人も存在し、その自由を悪と信じて生きてきた者は時として「神」を持ち出して、「だからNGなんです」と叫ぶ。そこが恐ろしいと感じた場面。またその感情的な意見がアメリカ中に伝播していく様を映画では描いている。― ブログ『メガ放談』より
同感です。というか、アメリカは宗教で分断されてると言っても過言じゃないですね。宗教観が薄い私みたいな日本人にとっては、なにかせ「神」を持ち出すアメリカ人が理解できません。まあ、これについて語り出したら終わりのない脱線になってしまうのでこの辺までにしておきますか 😉
とにかくこの映画でハーヴィー・ミルクについてもっと知りたくなったので、(これまた)アカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』 (The Times of Harvey Milk (1984))もさっそく観てみたいと思うのでした。
【参考関連サイト】
Proposition 8、某宗教団体がやってくれましたもんね。
さすがにあれはどうかと思った。正直。
先々週末、カナダから友達が遊びに来たんだ。
私の友達、日本人の血も入ってるんだけど、インディアンにも見えるんだ。
カナダってさ、未だに原住民に対する差別がひどいらしくて。
レストランなんかで入場拒否されたりするんだってよ。
アメリカでは考えられない話だよね。
私もこの国あの国で色んな人種差別に遭ってきたけれど、
それでも日本人はリスペクトされている方だし、
原住民が受けている差別に比べたら、
全然大したことないんだなって思った。
時々、人は、誰かを見下したり卑下していないと
生きていけないものなのかなって、悲しくなるよ。
かなちゃん
ご無沙汰ー!元気してたー?
そうそう。あれよー。他州のことながら、正直全国に広がるんじゃ?なんて恐ろしくなったよ。
カナダってそんなのー?それは意外だわ!
ホント酷いよね。露骨にそんな差別するなんて。
まるで40数年まえのアメリカみたい。
それは私も痛感してるよー。幸せを感じるための手段なら、そんなもん欲しくないな。
っていうか、そうやって幸せを感じるのは愚かだよね。
まあ、それもプライドから来るものなのかもしれんが。。。
あー、こういった話題を語り出したら終わらんから、この辺にしときますわん 😉