庶民のポレンタ(polenta)

  • 07 / 09
  • 2006

polenta私のダンナのおじいさんは、生粋のイタリア人で大恐慌時代を経験してます。アメリカで生まれましたが、両親はアメリカに移民してきたイタリア人です。アメリカの地を踏んだばかりの当時、それはそれは苦労したそうです。言葉は片言だし、工場などで汗水たらしながら皆働き、アメリカンドリームを追いかけていたのだそうです。そこで、貧しい生活が続くわけですから、食事は贅沢を言えません。イタリア料理と言えば、なんだかグルメで気高いイメージがありますが、イタリア料理に貧しさからよく食べられたものがあります。それが、ポレンタ (polenta)。

ポレンタは、もともとは大昔アジアからパスタがやって来る以前、普通にイタリア人の主食として食べられていたのだそうです。パスタは小麦粉からで、ポレンタはとうもろこしの粉から出来てます。作り方は、なかなか手間が懸かるらしいのですが、この間うちのダンナが作ってくれました。ホントは、粗挽きのとうもろこし粉から作るのだそうですが、その時はちょうどトルティーヤ用の粉しかなかったので、それで作ったみたいです。

触感は、まさにプディングみたいな木綿豆腐みたいなプルンっとしたカンジ。トマトソースとリコッタチーズ(Ricotta cheese)でラザニアっぽくして頂きましたが、なかなか貧しい時に食べる食事にしては美味しいです。
でも、ダンナのおじいさんが食べたポレンタは、きっとそれだけそのままだったのかもしれません。義母さんが言ってましたが、彼女が子供の頃おじいさんのトマトソースはよく食べたけど、ポレンタを食べた覚えが全く無いのだそうです。おじいさんにとって、「ポレンタ=貧困生活」という思い出が強いので、あえて食べたいとは思わなかったのでしょうね。

日本でもポレンタに似た貧困時代に食べられたものってありますよね。戦後の苦しい時代に子供だった私の両親。きっと聞けば、いろいろありそうです。ひとつの時代を象徴する食べ物があって、まさに食とは貴重な文化であり、その国の歴史を反映しているんだな〜とあらためて実感したわけです。

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